話の主導権を握り続ける雑談の活かし方とは?
●話の主導権を渡さない
前回のコラムでもお伝えしたように、
クロージングがうまくいかなかったときは、
気軽な雑談や笑い話で気分を切り替えるのはとても有効です。
ただ、雑談で話が盛り上がってしまい、
本題に戻れなくなってしまうことには注意しましょう。
お客様が話の主導権を握っているまま、雑談に終始してしまうと、
その前に話したセールスの内容が記憶に残らずに、
お客様がお帰りになってしまいます。
このような状況を避けるには、雑談で盛り上がっていても、
話の主導権を自分に戻す力をつけることが必要です。
それには、主導権を取り戻すための、
切り口となる言葉の引き出しを用意しておいてください。
会話の切れ目を見つけて、主導権を自分に戻しましょう。
お客様に主導権を渡さないことが、
もっとも重要なポイントです。
女性はおしゃべりが大好きですから、自分の好きな話題になれば、
次から次に話したいことが出てきて、とまらなくなってしまいます。
その際、
「それ、すごくいいですよね!」
と、いったんきちんと相手の話に乗り、話を盛り上げてから、
「でね、さっき言ったあれね…」
とすかさず言ってみてください。
大抵の場合、本来の話に戻すことができますよ。
会話の流れを元に戻せずに困っている、
という相談を受けることは少なくありません。
ぜひ、「でね」と「さっき言った…」
の二言を覚えておくことをおすすめします。

●最後は「楽しかった」と思っていただけるようにする
再度、主導権を自分に戻したら、
またいくつかのたとえ話を伝えてみましょう。
「〇〇さん、先ほどこのように言っていましたよね」
とお話しすると、雑談によって親しみを感じ、
あなたとの距離が近くなったお客様は、
返答の仕方も変わっているはずです。
たとえば、
「はい、そうですね」
と言っていた人が
「そうなんですよ。じつは、こんなことがあって…」
と、自分から話を始めることがあります。
このように、雑談を交えることで商品が売れるケースは多々あります。
繰り返しになりますが、もしここでも購入に至らなかったときは、
また盛り上がる雑談をして、いい雰囲気をつくってから、
「また今度会いましょうね」
「次に会うことを楽しみにしています!」
と言ってお見送りしてください。
引き止めたり、無理やりすすめたりして
後味の悪い気持ちを抱かせてはいけません。
また、お客様には
「何も購入しなかったから、よくなかったのかもしれない」
という気持ちを微塵も抱かせてはいけません。
会話の「間」にも気をつけて、空気感にも配慮します。
こういった流れをつくることも、サービスのうちです。
人には感情があるので、どのお客様にも帰る際には
「楽しかった」と感じていただけるようにしましょう。
