効果が出るお客様ほど、アフターフォローが上手くいっている理由とは?
●アフターフォローは「効果」を実感してもらうために行う
わたしたちは、どうしても時間が経つと忘れてしまう生き物です。
日々の生活習慣もそれぞれ異なるため、
せっかくよい商品を使っていても、
使い方が定着していなければ効果は半減してしまいます。
とはいえ、お客様の自宅でケアの様子を確認することはできません。
だからこそ、お店に来ていただいたタイミングで、
実際の使い方をチェックする時間をつくることが大切です。
このフォローがあるからこそ、
その人の肌に合った使い方を具体的にお伝えでき、
購入した商品の効果を最大限に引き出すことができます。
結果として、お客様の満足度が高まり、リピートにもつながっていくのです。
アフターフォローは継続して行う必要があります。
人の習慣は定着するまでに、およそ3ヵ月かかるといわれています。
この期間をしっかりサポートできれば、
お客様のケアが安定し、肌状態も大きく変わっていくでしょう。
ただ、お客様は皆さん忙しい毎日を送っています。
フォローの場面では、
「お手入れが続かない」という悩みを聞くことも多いはずです。
そんなときのために、よくあるケースと
そのアドバイス方法をいくつかご紹介します。

相談①:メイクを落とさずに寝てしまう
仕事や家事で疲れ切り、
帰宅後にそのまま寝てしまう方は少なくありません。
夜勤のある方や、生活のリズムが不規則な方にも多いお悩みです。
「化粧を落とさなければいけないとわかっているのに、できないんです…」
そんな方には、まず玄関と洗面所の動線を確認してもらいましょう。
「帰宅したら、荷物を玄関に置いたその足で洗面所へ行きましょう。
そこにクレンジングと化粧水を置いておき、
まずメイクを落としてください。
そのあと、乾燥を防ぐために化粧水だけでも
いいので軽くつけてくださいね」
このように、具体的な行動をセットにしたアドバイスが効果的です。
多くのお客様は、本当はお風呂のあとに
丁寧にケアしたいと思っています。
でも、疲れてソファでひと休みしたらそのまま寝てしまい、
朝になって後悔する…という悪循環に陥りがちです。
わたしたちから、
「クレンジングできちんと落とさないと3日分老ける」
と聞いているので自己嫌悪が積み重なり、
「エステに通っているのに、わたしは何をしているのだろう…」
と、さらに落ち込んでしまうこともあります。
だからこそ、新しい行動パターンを提案し、
寝落ちしても最低限メイクオフできるしくみをつくってあげましょう。
肌への負担も減り、翌朝の気持ちも軽くなります。
相談②:忙しすぎてパックができない
「パックをしたいけれど、なかなか時間がとれない…」
そんな声もよく聞きます。
この場合は「何かをしながらできるパック」
を提案すると実践しやすくなります。
「授乳しながらでも、食器を洗いながらでも大丈夫ですよ。
パックを塗ったまま作業をすれば、
その時間がそのままパックの時間になります。
たとえば食器洗いが5分ほどなら、
終わったらそのまま洗い流せば十分です」
「テレビを見る時間をパックタイムにするのもおすすめです。
週1回なら曜日を決めてルーティン化すれば続けやすくなりますよ」
と行うタイミングを考え、
いかに実践できるかを教えてあげましょう。
女性は、とても忙しい毎日を過ごしています。
そのなかで「できる時間」を見つけられれば、
できなかった日の罪悪感も少しずつ減っていきます。
罪悪感のあるお客様ほど、
エステに来たときに正直に打ち明けてくれるものです。
「すみません、2〜3日落とさずに寝てしまいました…」
こうした本音を話していただけるのは、
あなたとの信頼関係ができている証拠です。
その関係性を築くためにも、
カウンセリングの段階から丁寧に寄り添い、
話しやすい空気をつくっていくことが大切です。
大変に感じるかもしれませんが、
それが習慣になれば、あとがずっとラクになりますよ。


