接客は相手に響く伝え方が不可欠

●お客様の様子を読み取ろう

接客をするうえで大切なことは、テクニックだけでなく、

お客様の心を読み取る力です。

その力を身につけることで、売上アップの可能性が広がります。


いまでこそ、高額商品を売る力を感覚的に掴めていますが、

わたしもはじめからそうだったわけではありません。

最初は、人の動きを観察して学ぶところから始めました。


美容業界に入る前、わたしは物販の仕事に携わっていて、

そこで販売力のある人たちの行動を注意深く見て学んでいたのです。


わたしのところに学びに来る人たちは、

カウンセリング中にわたしの話に注目していますが、

それでは十分とは言えません。

もっと深く学ぶために、次のことを考えながら見てほしいのです。

・お客様とのカウンセリングで、何と言って話したのか

・なぜそれを言ったのか?

・この意味は何だろうか?

これらを一つひとつ考えながら観察すると、

「岩下さんはAと言ったところ、お客様はBと返してきた。
 だから、岩下さんは次の言葉として、これが出てきたのか」

というように状況に応じた理解ができるようになります。


ところが、多くの人はここまで深い視点を持って

見ているわけではありません。

カウンセリングや販売する人の言葉ばかり、

つまりテクニックばかりに注目しています。


もちろんテクニックも大切な要素ですが、

それ以上に大切なのは、お客様の視点や状況、感情です。

これらにきちんと注意を払い、

すべてを見渡せるように練習を重ねていきましょう。

これをすることで、

とても重要な力を身につけていくことができますよ。





●状況に合わせて情報を提供する

あなたは、お客様ごとに話し方を変えられていますか?

わたしはエステや物販に加え、

協会ビジネスやセミナーも実施しています。


その際、いろいろな資料を使って説明をしているのですが、

同じ資料を使いながら、参加者に合わせて話の内容を調整しています。


それは、参加している人の状況により、求める情報が異なるためです。

各参加者が直面している課題や改善したいポイントが違っているため、

セミナーではその時々の参加者に合わせて話をする必要があると考えています。


たとえば、「収益を上げたい」という共通の目的があっても、

次のように状況が違えばアプローチの方法は異なるはずです。

・すでに稼ぐことができている人が、さらに収益を上げるために聴きたい内容

・ビジネスを始めたばかりで、稼ぐことがまだできていない人が聴きたい内容

それぞれの状況に合わせて、

相手に響く内容を提供することが大切なのです。


わたし自身も、参加者が

「何の目的で参加しているのか」

「どのような状況にいらっしゃるのか」

をきちんと把握して、

その人に響くストライクゾーンの言葉を伝えるように心がけています。


実際に、同じ資料を使った説明会で

「同じパワーポイントの資料なのに、
 午前と午後で話し方がこれほど変わるとは驚きました。
 まったく違う印象を受けますね」

と言われたこともありました。


たとえば、「稼ぐ女性は美しい」と書かれた資料を使って説明する際、

副業をしている人に「年商を稼ぎましょう」と伝えても響きません。

でも、

「このパワーポイントには、このように書かれていますが、
 みなさんは副業をされています。
 そのため、働き方を意識して聞いていただければ大丈夫です」

と前もって話してから講座を進めるだけで、

聞いている人の集中力は高まります。

●相手に刺さる言葉を伝える

いまは、接客も対面だけでなく、

オンラインも活用するのが当たり前の時代になりました。


わたしは、相手の空気感を把握しやすく販売しやすいので、

対面のほうが好きです。

オンラインでは空気感を掴むのが難しいため、

相手の表情をとくに注意深く観察するように心がけています。

自分のことばかり考えて、次に何を話そうか、

どのように話すかということばかりに気をとられていると、

相手の些細な仕草の違いを見過ごしてしまいます。


一方で、相手が「自分のことを言われている」と感じると、

リアクションも大きくなり、話がスムーズに進行します。

お客様の反応を丁寧に確認することはもちろん、

お客様から反応を引き出せるような、

刺さる言葉を話せるように心がけましょう。


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