「うまい人」より「信頼される人」が残る理由とは?
●お客様の人生に深く関わる仕事をする
わたしは、エステ業界に限らず、
美容師の方々に対してもコンサルティングを行っています。
そのなかで一貫して大切にしている視点があります。
それは、物販の売上を通じて、
お客様との関係性をどう築いているかという点です。
エステティシャンの場合、
その場の接客で一時的にモチベーションを高めることはできても、
それだけで継続的に選ばれる存在になるのは簡単ではありません。
リピートにつなげていくには、
表面的なやり取り以上の信頼関係が必要になるからです。
ただ、その分エステの仕事は、
お客様の人生に深く寄り添える側面を持っています。
結婚式に招かれたり、出産後に「こんなに大きくなりました」と
子どもの写真を送っていただいたりすることもあります。
かつて恋愛で悩み、涙を流していた姿を思い出しながら、
その方の人生の歩みが浮かぶこともあります。
施術を通して、人生の背景まで共有できる仕事。
それがエステティシャンという職業の特性ではないでしょうか。

●プロとは「自分の状態を整え続けられる人」
エステティシャンは、
施術を通して直接お客様の肌に触れる仕事です。
そのため、こちらの感情やコンディションが、
想像以上に相手へ伝わりやすい傾向があります。
だからこそ、自分自身を
できるだけフラットな状態に保つ意識が欠かせません。
その土台になるのが、
自分なりの目標を持っているかどうかです。
将来のビジョンや目指す姿を見据えていると、
日々の出来事に振り回されにくくなります。
結果として、お客様とも安定した関係性を築きやすくなるのです。
この姿勢こそが、プロとしての在り方だと感じています。
一日に何人ものお客様を担当するなかでも、
毎回リセットし、全力で向き合う姿勢が求められます。
施術後には気持ちを切り替え、
次のお客様に影響を残さないことが大切です。
もしもお客様に
「疲れていそう」
「今日は機嫌が悪そう」
と感じさせてしまったら、
信頼を得るのは難しくなってしまうでしょう。
実際、わたし自身も過去にフラットな状態を保てず、
離れていったお客様が増えたことがありました。
それ以来、この点にはとくに意識を向けています。
なお、注意したいのは
「プロ意識」と「プライド」を取り違えてしまうことです。
自分を特別な存在だと錯覚してしまうと、
次第に選ばれなくなっていくケースも少なくありません。
プロとして大切なのは、
技術や経験に慢心せず、
常に自分を整え続ける姿勢ではないでしょうか。


