お客様の話を聴くことで選ばれるサロンをつくる
●接客は「話を聴く仕事」でもある
お客様と、安心して会話ができる関係を築けていますか?
接客においては、施術だけでなく
「話を聴くこと」も大切な役割のひとつです。
わたしは、お客様と前回お話しした内容や、
ちょっとした雑談もできるだけ覚えておくようにしています。
たとえば、旅行や映画の予定を伺ったときには、
「次回、ぜひお話を聴かせてくださいね」
とお伝えし、来店時にその後どうだったかを
尋ねるようにするのです。
こうしたやりとりを重ねることで、
「覚えてくれている」という安心感が生まれ、
お客様を大切にしている気持ちが伝わりやすくなります。

●人は「話を聴いてもらうこと」に価値を感じる
サロンでの関係は、職場や友人とは異なり、
利害関係がありません。
そのため、お客様は自然体で過ごしやすく、
日常では話さないことも話してくださる場面があります。
とくに女性のお客様は、
自分の話を聴いてもらえることに
価値を感じる方が多いものです。
施術だけでなく、
「話を聴いてもらえる時間」も含めて対価をいただいている。
そのようにとらえると、接客の質も変わってきます。
一方で、思うように結果が出ていないサロンでは、
お客様のお話を伺う前に商品説明をしてしまうケースも見受けられます。
順番を少し意識するだけでも、印象は大きく変わるはずです。
●前回の会話は、来店直後にひと言添える
お客様がいらっしゃってすぐに施術に入るのではなく、
まずはコミュニケーションの時間を持つことが大切です。
リラックスしていただいてから施術に入ることで、
その後の時間もより心地よいものになります。
会話のタイミングとしては、
施術中ではなく、来店直後やお着替えのあとがおすすめです。
眠気があるときに話しかけられると、
ゆっくり休みたい気持ちを妨げてしまうこともあります。
たとえば、
「前回お話しされていたご旅行はいかがでしたか?」
とお声がけすると、
「覚えてくれていたんだ」
と喜んでいただけることが多いものです。
さらに、
「あとでゆっくり聴かせてくださいね」
と添えておくと、会話を楽しみたいお客様から
自然と話していただけるようになります。
●ファンを増やすには「好み」を知ることから
オーナーとしては、
お客様に「特定のスタッフのお客様」ではなく、
「サロン全体のお客様」になっていただきたいと
考えるものではないでしょうか。
担当者がいる安心感は大切にしながらも、
サロン全体でお客様をお迎えする体制を
整えることが重要になります。
「サロンがいい」という信頼があり、
そのうえで「担当者もいい」と感じていただける状態が理想です。
そのためには、スタッフ間での情報共有が欠かせません。
肌のお悩みだけでなく、
日常の好みや会話のきっかけになる情報も共有しておくと、
対応の質が高まります。
たとえば、
・どのような肌トラブルがあるか
・苦手なものは何か
・どんな話題で会話が弾むか
さらに、
「旅行が好き、和食が好み、おしゃれなレストランに関心がある…」
といった趣味嗜好や興味のあることも把握しておくと、
ふとした瞬間の会話や提案がより自然になります。
知識や技術はもちろん大切です。
ただ、それだけでは「また来たい」と思っていただくことも、
ファンになっていただくことも難しくなります。
丁寧な接客や笑顔は前提として、
そこに一歩踏み込んだ関わりを積み重ねる。
そうしてスタッフ全員が丁寧に関わっていくことで、
リピートや信頼へとつなげていきたいものですね。


