お客様の本気度を見極めて、提案の仕方を変えていく
●会話から、お悩みを解決したい気持ちの強さを見極める
本当に深く悩んでいるお客様は、
ご自身から悩みについて話してくださる傾向があります。
一方で、まだそこまで悩みが深くない方もいらっしゃるでしょう。
そうした場合にも、まずはお客様が気持ちを
話しやすい雰囲気をつくることが大切です。
丁寧にお話を伺っていくと、何に困っているのかだけでなく、
「どのくらい解決したいと思っているのか」
も少しずつ見えてきます。
たとえば、本気度が80%以上のお客様であれば、
商品やメニューのご提案にも関心を持っていただきやすいでしょう。
反対に、本気度が50〜60%ほどであれば、
すぐに販売へ進もうとしても、
お客様の気持ちが追いついていない可能性があります。
そのようなときには、会話を重ねながらお悩みを整理し、
「やはり改善したい」という気持ちが
80%程度まで高まってからご提案することも必要です。
お客様の本気度は、会話の反応にもあらわれます。
たとえば、
「たしかにそうですけれど…」
「気にはなりますよね」
「はい、そうですね」
といった返答が多く、その先へ会話が広がらない場合には、
まだ気持ちが十分に動いていないのかもしれません。
人が何かを購入するときには、
「これに困っている」
「この状態を変えたい」
という感情が、決断のきっかけになることがあります。
だからこそ、こちらが売りたいものをすぐに提案するのではなく、
まずはお客様の気持ちがどこにあるのかを知ることが欠かせません。
また、カウンセリングに対する受けとめ方も人それぞれです。
「何か売り込まれるのではないか」
と警戒している方がいる一方で、
「いま知りたいことを早く教えてほしい」
と考えている方もいらっしゃいます。
もともと商品への関心が高いお客様であれば、
形式的なカウンセリングを長く続けるより、
お悩みを丁寧に伺いながら関係を築いていくほうが
喜ばれる場合もあるでしょう。

●本気度が高くないときは、できる範囲の提案から始める
会話をしていて、
「まだそこまで本気ではなさそう」
「なかなか会話が広がらない」
と感じる場合には、
無理に商品やサービスの話を続けないことも大切です。
いったん販売とは関係のない雑談を交え、
少し間を置いてから、あらためてお悩みについて伺ってみましょう。
たとえば、
「気になるとおっしゃっていましたが、
『いますぐ何とかしたい』というほどではないでしょうか?」
と尋ねてみます。
すると、
「治したいとは思っていますが、『治ったらいいかな』というくらいです」
と、それまで見えなかった本音を話してくださることがあります。
ここで大切なのは、
「それなら必要ありませんね」と
終わらせてしまわないことです。
本格的なAという方法までは望んでいなくても、
Bなら取り組んでみたいと思っているかもしれません。
「Aまでは難しいようでしたら、Bから始めてみるのはいかがですか?」
というように、
お客様が無理なく選べる方法を
提示してみるとよいでしょう。
「ここまでならできそう」
と思えるラインを一緒に探していくことで、
お客様の気持ちに合った提案がしやすくなります。
●すぐに契約につながらないお客様とも、よい関係を残しておく
「とても気持ちがよかったです」
「説明を聞いてよくわかりました」
といった前向きな反応があれば、
タイミングを逃さず、次のご提案へ進んでもよいでしょう。
一方で、「はい」「いいえ」といった短い返答が中心で、
高額なメニューへの関心も感じられない場合には、
その場で積極的にアプローチすることが難しいケースもあります。
そのようなときは、
「また気になったときに、ぜひいらしてくださいね」
とお伝えし、気持ちよくお帰りいただくことを優先します。
その場で契約にならなかったとしても、
「こちらの気持ちを汲みとってくれた」
「無理にすすめられなかった」
「きちんと対応してくれる、信頼できるお店だった」
という印象が残れば、
別のタイミングで思い出していただけることもあるでしょう。
再来店につなげるためには、
お客様の同意を得たうえでLINEなどの連絡先を伺い、
「あたためリスト」として整理しておく方法もあります。
お客様に合いそうな情報やキャンペーンがあるときに、
自然な形でご案内できるようにしておくのです。
こうしたお客様の反応や本気度を、
10〜15分ほどのヒアリングのなかで見極められるようになると、
一人ひとりに合わせたご提案がしやすくなります。
売ることを急ぐのではなく、
「いま、このお客様はどこまで求めているのか」
を見極める視点を持つことで、
納得して選んでいただける接客につなげていきたいですね。


