テストクロージングでお客様の「こうなりたい」を引き出す

●お客様が知りたい情報を、実例とともに伝える

前回のコラムでは、

お客様がなぜ来店されたのか、

どこまで変わりたいと思っているのかを

丁寧に探ることについてお伝えしました。


その気持ちをつかめたら、

次は、お客様が理想の状態を

具体的に思い描けるような情報をお伝えしていきます。


たとえば、

「○○様と同じようなお悩みをお持ちだった方が、
 このメニューを受けて、
 1〜2ヵ月後にはニキビができにくくなり、
 『肌の状態がよくなった』とおっしゃっていました」

「○○様のお悩みでしたら、
 このメニューがお役に立てそうですが、いかがでしょうか?」

といった流れでお話しすると、

お客様も施術後の変化をイメージしやすくなります。


エステの場合には、

同じようなお悩みを持っていた方の

ビフォーアフター写真を見ていただくのもひとつの方法です。


言葉だけで説明するよりも具体的な変化が伝わり、

「自分の場合はどうだろう」

と考えていただくきっかけにもなるでしょう。


ただし、実例を紹介すること自体が目的ではありません。

大切なのは、

お客様がその話を聞いて何を感じているのか、

反応をたしかめながら会話を進めることです。


●金額を伝える前に、「こうなりたい」という気持ちをたしかめる

カウンセリングを受けたあとのお客様は、

ご自身の肌や身体がどのように変わっていくのか、

少しずつイメージを膨らませています。

この段階で知りたいのは、

「どのくらいの期間で変化が期待できるのか」

「何回くらい施術を受けたのか」

「どのようなケアをしたのか」

といった、理想の状態に近づくための

具体的な情報であることが多いでしょう。


ところが、

まだお客様がそのイメージを持てていないうちに、

「こちらは○万円です」

と金額の説明へ進んでしまうケースがあります。


販売する側が「高いと思われないだろうか」と価格を気にするあまり、

お客様より先にお金の話へ意識が向いてしまうこともあるものです。


しかし、お客様が

「自分も変われそう」

「こうなれたらうれしい」

と感じる前に価格を提示すると、

金額だけが強く印象に残ってしまうことがあります。


まずは、商品やサービスによって得られる価値を

十分にイメージしていただくこと。



そのうえで、金額についてお伝えするほうが

自然な流れになります。

たとえば、

「同じようなお悩みだった方が、
 施術とホームケアを組み合わせて、
 このように変わっていきました」

とお伝えしたときに、

「わたしも同じようになれますか?」

と質問されたとします。

これは、お客様自身が施術後の姿を具体的に思い描き、

関心が高まっているサインのひとつです。


そのタイミングで、

お客様に合った商品やメニューをご案内すれば、

価格だけではなく、得られる価値も含めて

検討していただきやすくなるでしょう。


●お客様が「自分の場合」を想像できる実例を選ぶ

商品や高額なメニューをご提案することに、

苦手意識を持っている方も少なくありません。


そのようなときに意識したいのが、

こちらが一方的に商品の魅力を説明するのではなく、

お客様自身が「自分の場合はどうだろう」と

想像できる会話をすることです。


そのために、

「お客様は、いまのお悩みをどのように解決したいのだろう」

という視点を持ちながら、ご提案する内容を考えていきます。


実例の写真をお見せしたときにも、

ただ説明を続けるのではなく、

お客様の表情や言葉に目を向けてみてください。


興味を示しているようであれば、

「この方は、これくらいの期間で変化が見られました」

「このメニューに加えて、ご自宅ではこのようなケアをされていました」

と、さらに具体的な情報をお伝えします。


すると、お客様のなかにも、

「わたしもこのくらいまで変われるかな」

「この方よりわたしのほうが状態は軽いから、
 もう少し早く変化が出るかな」

といった想像が生まれてきます。

商品やメニューが、

単なる「お店からのおすすめ」ではなく、

自分の悩みを解決するための選択肢として見えてくるのです。


だからこそ実例を紹介するときには、

できるだけ目の前のお客様と悩みや状況が

近い方の体験談を選ぶことがポイントになります。


どのような話に関心を示すのか、どこで質問が増えるのか。


会話のなかで反応を丁寧に見ていくと、

そのお客様が求めているものもつかみやすくなるでしょう。

ご自身に同じような経験がある場合には、

その体験をお話しするのもよい方法です。


実際に経験したことだからこそ、

言葉にも実感がこもり、

お客様にも伝わりやすくなります。

ご自身の体験談がなければ、

スタッフやほかのお客様の事例を活用しても構いません。


お客様に近い実例を選び、

「自分もこうなれたら…」

と感じていただける情報を届ける。



そうした会話を重ねることで、

お客様自身が納得できる選択へとつなげやすくなります。

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