来店した本当の理由を知ることで、提案すべき内容が見えてくる
●ほかのお客様の事例を交えながら、要望を探っていく
カウンセリングを進めても、
お客様が何を求めているのか、
なかなかつかめないことがあります。
そのような場合には、質問を重ねるだけではなく、
ほかのお客様の事例をお話ししてみるのも
ひとつの方法です。
たとえば、ニキビに悩んでいるお客様であれば、
「以前、急にニキビができ始めたというお客様がいらっしゃいました。
ストレスが重なったり、急に肌質が変わったりすることもあるのですが、
ご本人では原因がわからないケースもあるんですよ」
といった具体例をお伝えしてみます。
こうした話のなかには、
お客様の要望を知るためのさまざまな切り口が含まれています。
ニキビができたのは最近なのか、それとも長年悩み続けているのか。
どの程度つらいと感じているのか。
できるだけ早く改善したいのか、
「できればよくなったらいい」というくらいなのか。
同じ「ニキビが気になる」というお悩みでも、
その背景や気持ちの強さは一人ひとり違います。
ほかの方の事例をきっかけにすると、
「わたしの場合は、もっと前からなんです」
「そこまで急いではいないのですが…」
と、お客様ご自身のことを話していただける場合もあります。
そこから会話を広げていくことで、
本当の要望が少しずつ見えてくるでしょう。
そして、何を求めているかによって、
その後のご提案やクロージングの方法も変わります。
だからこそ、
お客様の言葉だけを表面的に受け取るのではなく、
その奥にある気持ちまで丁寧に探っていくことが大切です。

●「なぜ今日来てくださったのか」を考えてみる
お客様が、
「何とかしたい」
という気持ちは持っているものの、
すぐに改善したいというほどでもなさそうな場合があります。
そんなときこそ、
「このお客様は、なぜ今日ここへ来てくださったのだろう?」
と考えてみてください。
もしかすると、
「価格が安かったので、とりあえず試してみようと思った」
「1回受けて、少しでもきれいになればいい」
という気持ちで来店されているのかもしれません。
そのお客様に、
最初から回数の多い高額なコースをご案内しても、
気持ちとの間に大きな差が生まれてしまいます。
そうした場合には、
「もしよろしければ、あと1〜2回受けて様子を見てみませんか?」
というように、回数が少なく、
取り入れやすいメニューからご提案する方法もあるでしょう。
反対に、お話を伺うなかで、
「本気で変えたい」
「いつまでに、この状態になりたい」
という強い気持ちが伝わってくるお客様もいらっしゃいます。
その場合には、まず
「どのような状態になりたいのか」
という理想を具体的に確認していきます。
そのうえで、
「○○という状態を目指すのであれば、
このくらいの期間と回数で一緒に取り組んでいきませんか?」
とご提案すれば、お客様も
ご自身の希望と照らし合わせながら考えやすくなります。
同じメニューを検討しているお客様であっても、
来店した理由や求めている結果、
本気度は同じではありません。
だからこそ、こちらが用意した商品や
コースにお客様を当てはめるのではなく、
「なぜ来店されたのか」
「どこまで変わりたいのか」
を知ったうえで、その方に合った選択肢を
提示することが求められます。
お客様の要望を正しくつかめれば、
必要以上に強くすすめることも、
反対に必要なご提案を遠慮してしまうことも減っていきます。
お客様が求めていることと、
サロンからの提案を丁寧に重ね合わせていく。
その積み重ねが、
納得してサービスを選んでいただける関係をつくっていきます。


