お客様の迷いを知ることで、提案の仕方が見えてくる
●「できない理由」の奥にある気持ちを汲みとる
前回のコラムでは、実例を交えながら、
お客様に「自分もこうなりたい」と具体的な変化を
イメージしていただく方法についてお伝えしました。
お客様の理想が見えてきたら、
次は、そのお悩みに合ったビューティプランをご提案していきます。
ところが、商品やサービスに興味を持っていても、
「お金がないので…」
「夫に相談してから決めたいです」
「通いたいけれど、時間がとれません」
と迷われるお客様もいらっしゃいます。
こうした言葉が出たときに、
すぐに「興味がないのだ」と判断する必要はありません。
受けてみたい気持ちはあるものの、
金額や家族、時間など、
何かが決断を迷わせている可能性もあります。
そこで大切になるのが、
お客様の言葉をそのまま受け取るだけではなく、
その背景にある気持ちまで丁寧に汲みとることです。
何が気になっているのかがわかれば、
その方に合った別の選択肢を
ご提案できる場合もあるでしょう。

●「お金がない」と言われたら、無理なくできる方法を考える
金額を理由に迷われている場合には、
まず、お客様がどのようなことを負担に感じているのかを伺ってみます。
たとえば、
「ほかにもいろいろと出費がありますよね。
いまは、どのあたりが負担になりそうですか?」
と尋ねてみてもよいでしょう。
そのうえで、肌や身体のケアは、
状態が大きく変わってから始めるより、
早い段階からできることに取り組んだほうが、
将来的な負担を抑えられる場合があることをお伝えします。
「すべてを一度に始めるのが難しければ、
まずは最低限のケアから始めてみませんか?」
というように、無理なく取り入れられる方法を
ご提案するのもひとつです。
最初から高額なプランだけを選択肢にするのではなく、
「ここまでならできそう」
というラインをお客様と一緒に探していきます。
お金の使い方や優先順位は、一人ひとり異なります。
だからこそ、お客様の事情を聞いたうえで、
その方に合った始め方を考えることが必要です。
●「家族に相談したい」と言われたら、ご本人の希望にも目を向ける
「夫に相談してから決めたい」
というお客様もいらっしゃるでしょう。
家計に関わることであれば、
ご家族と相談してから決めたいと考えるのは自然なことです。
その気持ちを受けとめたうえで、
「もちろん、ご家族と相談されることも大切ですね。
そのうえで、○○様ご自身はどうされたいですか?」
と、ご本人の希望も伺ってみます。
美容に限らず、趣味や食事、旅行など、
何に価値を感じてお金を使うかは人によって違うものです。
夫婦であっても、同じとは限りません。
お話を重ねることで、
「自分でやりくりできる範囲なら受けてみたい」
という気持ちが見えてくることもあるでしょう。
もちろん、家族に内緒で契約することをすすめる必要はありません。
大切なのは、周囲の意見だけではなく、
「自分自身はどうしたいのか」
についても考えていただくことです。
●「時間がない」と言われたら、生活のなかで続けられる方法を探す
「興味はあるけれど、通う時間がありません」
という言葉も、よく聞かれます。
仕事や家事、子育てなどで忙しい方にとって、
定期的に時間を確保するのは簡単なことではありません。
そんなときには、
「お休みの日は、普段どのように過ごされていますか?」
と伺いながら、
生活のなかに取り入れられる時間がないかを
一緒に探してみます。
「毎週でなくても、月に何回か、
1時間ほどご自身のために使う時間を
つくってみるのはいかがでしょうか」
「お出かけの前に立ち寄っていただく方法もあります。
施術後にお化粧まで済ませて、そのままお出かけいただけますよ」
といった提案もできるでしょう。
さらに、メイクなどのサービスがあれば、
「ここへ来ると、施術以外にも楽しみがある」
と感じていただけることもあります。
お客様の生活に無理やり予定を組み込むのではなく、
その方の毎日のなかで続けられる方法を一緒に考えていく。
「お金がない」「家族に相談したい」「時間がない」
という言葉だけで終わらせず、
その奥にある迷いを知ることで、
お客様に合った提案も見つけやすくなります。


